情報処理学会第 78 回全国大会 7ZB-05 情報家電での一人暮らしの学生の見守りサービスの研究 中村 勇貴 三好 力 龍谷大学 理工学部 1.はじめに 情報家電とは「デジタル化」され、かつ「ネットワーク化」された機器サービスを指す。 経済産業省では情報家電を「携帯電話、携帯情報端末、テレビ自動車等生活の様々なシーンにおいて活用される情報通信機器及び家庭電化製品等であって、それらがネットワークや相互に接続されたものを広く指す」と定義している。 これまで家電というと、1950 年代半ば以降に一般家庭に浸透した、冷蔵庫、洗濯機、掃除機、エアコン、アナログテレビ、電子レンジなどの白物家電のことを指していた。 その後 1990 年代末から、従来の白物家電とは異なる、デジタル通信・処理すなわち IT 技術を利用した情報家電やネットワーク家電と呼ばれる新しい機器が一般家庭に導入されるようになった。 ネットワーク家電とは、遠隔制御やコンテンツのダウンロードなどの機能を持った家電製品の総称である。 外出先から通信回線を通じて、或いは家庭内での遠隔操作により、電源操作などの制御を行ったり、自らの故障を点検したり、自動的に検知して知らせたりするなど、様々な用途が考案され商品化している。 情報家電はその利用形態に応じ、AV 家電と PC 機器にわけられ「これらを活用した新たなサービスが生み出されていくことで、私たちの生活に変革がもたらされるだろう」と大きな期待が寄せられている。 家電で使用状況などを通知するサービスは実現されている。 しかし、使用状況を通知できる家電の少なさが問題である。また高齢者向けのサービスが多く、一人暮らしの若者や学生向けのサービスが不足している。 そして一人暮らしの学生が規則正しい生活をしているかということまでは判らない。 見守りサービスの代表的なものとして、象印のみまもりほっとラインがあるが、高齢者の見守りが主な用途となっている。 一人暮らしの学生などはポットを利用しないという人が多い。 また、ポットが故障した場合、その人に異常が発生したのか、ポットが故障したのか判断ができない。 これを防ぐ為に、いくつかの家電製品に同じような機能を追加する必要がある。