情報処理学会第 75 回全国大会 距離センサーと画像処理による移動体認識 広瀬 大樹 三好 力 龍谷大学理工学部 1. はじめに 人間は,ある対象物を見たとき,その 3 次元形状,サイ ズ,テクスチャ等の情報を瞬時に分析し,複数のカテゴ リーの認識を同時平行的に行うことが出来る.しかし機 械は,画像を多少幾何学的変換が行われただけでも物 体抽出・認識を行うことが非常に難しくなる.これは,人 間が物体を 3 次元的に捉え,理解するのに対し,機械 は平面的に画像を捉えることに起因すると考えれば,機 械で人間と類似の高度な認識を行うには処理に人間と 類似のアプローチを行う必要がある.本研究は赤外線 距離センサと RGB カメラを用いて 3 次元形状,サイズ, テクスチャ等の特徴から,複数のカテゴリの認識が可能 なシステムの構築を目指し,その基礎となる物体認識処 理について Kinect による距離画像を用いたフィルタを 作成し,RGB 画像とあわせた画像領域分割システムを 作成することを目的とする.