情報処理学会第76回全国大会 アドホックネットワークにおけるホップ数と電波強度について 畠俊光, 三好力 龍谷大学理工学部 1 はじめに 無線通信技術を利用した様々なデバイスの登場によ り,モバイルアクセスの時代の到達が感じられる .通信形 態としてはインターネットが主流となり,インターネットモバ イルアクセスは,日々の生活に欠かせないものになって いる.現在までに一般化している無線ネットワークは,その ほとんどが無線基地局などのインフラテクスチャを必要 とするものである.これに対し,それらのインフラを必要とし ないネットワークがアドホックネットワークである .基地局 がなくても通信が可能なことから,災害時など基地局に 障害が発生した場合に活躍が期待できる.しかし,基地局 を持たないネットワークということで解決しなければなら ない問題が多く残されている. アドホックネットワークのルーティングプロトコルは課題 となる点がいくつかある.AODV 方式,OLSR 方式ではフ ラッティングを行った結果ホップ数が最小となる経路を 選択するが,経路が複数ある場合には最適な経路が選 択されていない可能性がある.複数経路の中から通信が 安定している経路のみを選び経路構築ができればス ループットが向上すると考えられる. 通信速度へ影響を与えると考えられる「電波強度」「ホッ プ数」の 2 点に関して検証を行い,実際にどれほどの影 響があるのか検証を行う.